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江戸時代の怪談といえば…「本所七不思議」にはいったいどんな話があったの?:2ページ目
本所七不思議って?
では、本所七不思議にはどんな話があったかというと…
置いてけ堀
釣った魚を魚篭に入れて帰ろうとしたら、「置いてけ置いてけ」という声が聞こえ…慌ててその場を離れて、しばらくしてから魚篭をみると、いつの間にか空っぽになっていた、という話。
送り提灯
夜道の先を案内してくれるように提灯が見えたと思い、近づくと、姿をくらまして見えなくなる。そして、また見えたと思いきや、また見えなくなる、という話。
片葉の葦
両国橋の近くの駒留橋の下に生える葦は、片方しか葉をつけない。それは、ならず者の留蔵に片手片足を切り落とされ殺されたお駒という女性の死体が捨てられてから、という話。
足洗い屋敷
本所三笠町の旗本・味野の屋敷で丑三つ時になると、天井から血だらけの巨大な足が出てきて、「足を洗え」とわめくんだとか。言われた通りに足を洗うと、大人しく戻り、天井も元の状態に。この屋敷の主が同僚の旗本に相談して、屋敷を交換したら、不思議な現象は起こらなくなった、という話。
落葉しない椎の木
全く葉が落ちるわけではないはずの常葉樹なのに、誰も葉が落ちたのを見たことないという話。ちなみに、場所は現在の領国公会堂で、平戸新田藩・松浦豊後守の上屋敷にあった木のこと。
消えずの行灯
夜道に蕎麦の屋台を見つけて近づいたら、行灯がついたままで主人はおらず。行灯を消そうとしてもすぐについてしまい、無理に消そうとしたら不吉なことが起きる、という話。
送り拍子木
火の用心、火の用心の拍子木を打ちながら夜回りをしていると、後ろからも同じように拍子木を打ち鳴らす音が聞えてくる、という話。
この本所七不思議は、庶民だけでなく知識人の間でも、話題になっていたそう。享保17年(1732)に発行された地誌「江戸砂子」にも、怪談や怪奇現象が記されていたとか。江戸を語るとき、切っても切り離せないものが、この本所七不思議なのですね。
参考文献:古地図でめぐる江戸の怪談
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