朝ドラ『風、薫る』「私たちは医師の部下ではない」ナース4が病院に突きつけた“看護婦の誇り”と改革の一歩:2ページ目
「取締」として好きなようにやらせてもらう決意
ウエストを太めのベルトで締めたロングスカートで、全身真っ白なワンピースというユニフォーム姿になった「ナース4」。
一ノ瀬りん(見上愛/モデルは大関和)は外科、大家直美(上坂樹里/モデルは鈴木雅)は内科、玉田多江(生田 絵梨花/モデルは桜川里い)は婦人科、工藤トメ( 原嶋凛/モデルは広瀬ウメ)は伝染病科に配属され、それぞれの科の『看護婦取締』になりました。
「なぜ!?」の抗議の声に「優秀な君たちなら大丈夫!そのために君たちを雇った!」と口を滑らせる副校長。
新人たちに安い給料であれこれ押し付けようという病院側の魂胆が見え隠れしています。
幸先不安になる「ナース4」ですが、合理的に物事を考える直美の「それならそれで好きなようにさせてもらいましょう!」という挑戦的な励ましでモチベーションを上げました。
病院になかった「当たり前」の規則を自ら作る
ドラマでは、「ナース4」は、早速『看護規則八箇条』を自分たちで作ります。
1. 病室は常に清潔に保ち手洗いをする
2. 看護以外の雑用は、看病婦はこれらを拒絶する
3. 看病婦の勤務は8時〜5時までの日勤、午後4時半〜翌朝8時半までの夜勤に分ける
4. 病院内の備品は帳簿を備え出納を明らかに
5. 病室内の温度の高低、空気の交換、陽光の暗明の程度は患者に合わせて適度に保つ
6. 患者の体温、呼吸、食事量などに異常がないか観察し記録に残す
7. 患者は貴賤男女の区別なく等しく看護する
8. 患者家族より金品は受け取らない
これらの原則が、今まで帝都医大病院ではなかったのが驚きです。
特に2番。「ちっ、看護婦風情が!」と思う医師もいたはず。また7番も、「女郎の診察は後だ!」と言っていた医師は不快に感じたはず。
実際、この内容に条件をプラスした『建議書』を、大関和は、外科の責任者・佐藤三吉(ドラマの外科教授・今井益夫)に提出しています。これに関しては後述しましょう。
さて、内科看護取締の直美は早速、内科教授・木村文平(前野朋哉)に『看護規則八箇条』を提出。
木村は目を通し「いいだろう。ほかの先生にも伝えておく」と立ち上がろうとするも「あ、それと」と言葉を重ねる直美が阻みます。微笑んでいるけれど圧が強い直美。
「私たち看護婦は、お医者様方の指図には従いますが、私たちは部下ではありませんので」
と、じ〜っと教授の目を射抜ぬくように見詰めながら、きっぱり伝えました。
さすが。実在のモデル・鈴木雅を彷彿させるしっかり者ぶりは気持ちよかったですね。これ、医師らが一番再認識して欲しいことでした。

