朝ドラ『風、薫る』虎太郎(小林虎之介)が再登場!『立身出世』を夢見る明治社会の若者群の象徴か:2ページ目
「対等な立場になりたい」が原動力か
第一週『翼と刀』で、「コロリ(コレラ)」が発生し、虎太郎の母親も感染。りんは、村人たちから差別を受ける彼の手を握り慰めようとするも、思わずひっこめてしまいます。
りんは、このときのことを「大事な人が一番辛いときに、手を握ってあげらんなかった。」と何年間も悔やんでいました。
その後、りんの父もコロリに感染しあっという間に亡くなりました。生活に困窮する家族を救うために、りんは18歳年上の男性との縁談を決意します。
りんは、虎太郎にその決意を告げに河原で会うも、転びそうになり彼を怪我させてしまいます。虎太郎の手を大山捨松(多部未華子)から貰った白いハンカチで手当てしつつ謝ると、虎太郎は「りんは、俺の姫様だから」といい手を握りました。
りんが看護の道へと進む将来を暗示するようなシーン。けれども、結婚を決意したりんは虎太郎の手をそっと離してしまいます。
結婚後後、りんは女性蔑視のモラハラ夫に耐えられず娘を連れて故郷に逃げ帰ります。このとき、虎太郎は船を手配し上京を手伝い、りんの夫が追っ手を出し娘を誘拐したときも助けてくれました。
けれども、一時的に助けられても、地位もお金も無い虎太郎には「彼女の人生そのものを助ける」力はありません。上京するりんを見送りながらも、いつか対等の立場になりたいと決意したことが、今回の再会につながっているのでしょう。
実際、大関和も18歳で黒羽藩士族・渡辺福之進豊綱と結婚。夫は40歳で、すでに5人も妾がいてそれぞれに子供もいたとか。しかも「妾を持つのは男の甲斐性。女の嫉妬は見苦しい」とぬかす、絵に描いたようなモラ男でした。
和は、そんな夫や姑、不貞を一方的に認める法律や風潮に嫌気がさし離婚。原案小説では和には虎太郎のような存在はいなかったようです。
