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老中も逆らえない“女の園”大奥の「無言の圧力」…江戸時代、幕府を揺るがした女たちの政治力と巨額出費

老中も逆らえない“女の園”大奥の「無言の圧力」…江戸時代、幕府を揺るがした女たちの政治力と巨額出費

 
2026/06/17

将軍の暮らし

封建社会の制度は、現代の感覚で見ると不自然なものが多く、将軍の生活はその象徴でした。その不合理・不自然な生活は無駄な出費を生み、大奥の出費の膨張、ひいては江戸幕府の財政が傾いたことの遠因となりました。

まず、将軍は毎朝七時に起き、医者四人が左右から脈を取る形式的な診察を受けました。食事量も計測されましたが、このたりについては医学的根拠は乏しく、健康管理は非科学的だったようです。

朝食は味噌汁と魚と煮物で固定され、昼食だけが選択可能でした。しかし将軍は献立を扇で適当に指すだけで、三つ選んだら全部汁物だったという例もあります。デタラメです。

偏食も多く、例えば徳川家斉はショウガを一年中食べ続け、板橋宿に促成栽培を命じたほどでした。こうした食生活が栄養の偏りを生んだことは想像に難くありません。

午後は文武の時間とされましたが、学問は素読を聞くだけで試験もなく、武芸も竹刀で床を叩くだけでした。

趣味も金魚や鳥の飼育など幼稚なものが多く、将軍の生活は政治的緊張感とはほど遠いものだったのです。

風呂では、女中が糠袋十個で体を洗い、浴衣十数枚で汗を取るという贅沢な方法がとられ、これらはすべて一度きりの使用で女中の所得となりました。

こうした積み重ねで膨張していったのが、大奥の費用です。最初にも述べましたが、江戸幕府の財政が傾いた理由として、この大奥の莫大な費用がしばしば指摘されています。

2ページ目 大奥の力学

 

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