朝ドラ『風、薫る』別れの時へ…バーンズ先生が残した名言と軌跡━━実在モデルが日本に残した偉業:3ページ目
昭憲皇太后を感動させたアグネス・ヴェッチの看護
アグネス・ヴェッチは、旧エディンバラ王立救貧院病院看護学を卒業する際、「特別に優しく親切。彼女は病棟を家庭のようにする技術をもっている」と評価されています。
ヴェッチは、ときの明治皇后を感動させたというエピソードがあります。
あるとき、帝都医科大附属病院の外科室に、痩せ衰えた重症の大腿骨膜炎の男児が運ばれてきたときのこと。「もう手の施しようがないのでは」と誰もが感じるような状態で、病室には臭気が立ち込めたそうです。ところが、ヴェッチは平然と病室に入り込み、隣の部屋を打ち抜き看護婦の控え室を作ったのです。
そして、徹底的に衛生管理をし男児の看病をしました。
そのときに訪問した皇后(後の昭憲皇太后)は、ヴェッチたちのスキルや知識の高さ、まるでその男児の母親かのような献身的な看護を目の当たりにして感動したそうです。(『昭憲皇太后 附女四書』)
SNSも感動したバーンズ先生の言葉
ドラマの中で、一ノ瀬りん(見上愛)は模擬授業のときに「家族だと思って」患者に顔を近づけて看護してバーンズ先生に怒られました。コレラで亡くなった父を思い出してのことでした。
看護をする際に「家族だと思って」患者に顔を近づけるのは厳禁。怒られて「まずは私自身が感染させないように努めることが最優先」と気が付いたりん。
バーンズ先生は、そんなりんに伝えました。
「あなたが見捨てたのは、この先、あなたが看護するはずの大勢の患者です。あなたが病に倒れてしまえば、その患者はあなたの看護を受けられません」と言います。
「あなたたちの“手”は、家族の数百、数千倍の人を助ける“手”。あなたが看護婦になれば、家族を失い、あなたと同じ思いをする人を減らすことができます」
看護婦の“手”は、たくさんの人々を救う大切な“手”。
たしかに、トレインド・ナーズ自身がまず感染を防ぎ、自分の健康を守ることは重要ですよね。バーンズ先生の言葉は、ナイチンゲールやアグネス・ヴェッチを彷彿させます。これにはSNSでも「胸に沁みる名言」と話題になっていましたね。
4ページ目 バーンズ先生が、看護学生たちに一番伝えたかった言葉

