【豊臣兄弟!】幽閉された黒田官兵衛、息子に処刑命令…竹中半兵衛が救った命と犠牲の幼子を史実考察:2ページ目
1年の幽閉で別人のようになった官兵衛
村重は官兵衛を「命だけは助けてやる」と土牢に閉じ込めます。旧知の仲であった官兵衛を、たやすく殺すことに迷いがあったのでしょうか。
その土牢は、明かり取りの小さな窓しかなく日光は射さず風も通さず、薄暗く湿気が高い劣悪な状態だったとか。
そこに1年ほど監禁された官兵衛は、痩せこけて皮膚病を患いヒゲは伸び後放題。のちに救出されたときにはまるで別人のような姿になっていたそうです。ずっと座っていたために足に障害が残ったとも伝わります。
ただし、この一連の話は『黒田如水傳』という大正時代の著作が出典。当時の史料による確認は難しいそうです。一部では軟禁程度だっという説もあります。
いずれにしても、もし劣悪な土牢に1年近く幽閉されたら体にも精神にも変調をきたすのも当たり前。生涯妻一人だけを愛したという官兵衛は、播磨の地に残した妻や人質となっている松寿丸を思い、耐え抜けたのかもしれません。
2014年の大河『軍師官兵衛』(主演:岡田准一)では、村重の妻・だし(桐谷美玲)が幽閉されている官兵衛の心の支えになっていたのですが、「豊臣兄弟!」では、この官兵衛の受難はどのように描かれるのでしょうか。
いまはピカピカに若く危ういところもありそうな官兵衛が困難を乗り越え、大きく変化した軍師として蘇るのでしょうか。
松寿丸は処刑したと嘘をつき匿った半兵衛
まさか、官兵衛が幽閉されたとは知らない信長は寝返ったと激怒。人質の息子・松寿丸を「処刑しろ!」と秀吉に命じます。
可愛がっていた松寿丸を殺すことはできない、けれども信長の命令に背くわけにはいかない……と悩む秀吉に「自分が松寿丸を処刑する」と申し出たのが竹中半兵衛でした。
ところが、これは半兵衛の嘘。「官兵衛がそんなに簡単に裏切るわけはない」と確信していたために、「松寿丸を処刑した」と秀吉と信長に嘘を伝える一方、松寿丸を自分の居城である美濃国の菩提山城の家臣の家に匿ったそうです。
この作戦は、半兵衛が信長直属の家臣ではなく「秀吉の与力」だったので可能だったと推測されています。
もしかしたら、すでに自分の余命が長くないと悟っていた半兵衛は、「官兵衛は裏切ったのではない。戻ってくる」と見通し、そのときに息子・松寿丸の命を救っておくことで官兵衛が恩に着て自分同様に生涯秀吉の忠実な軍師として仕えてくれるだろう……と考えていたのかもしれません。この辺りは、ドラマではどのように描かれるのでしょうか。
※関連記事:

