朝ドラ「風、薫る」遊郭の“やり手婆”とは?看病婦・須永ヨシが知る明治時代の女郎の地獄:2ページ目
とにかくガサツではすっぱで意地悪な看病婦・ヨシ
「私は女郎を締め上げていた、元やり手婆だからね」と、りんと直美に言ったベテラン看病婦の須永ヨシ。看護学生たちが病院に派遣されてきた当初から感じが悪く、乱暴なのが印象的でした。
急須をすごく高い位置にあげてジャバジャバと茶碗にお茶を注いだり、りんが患者さんから病室を追い出されたときも「イッヒヒヒヒ」と意地悪そうに笑ったり、病室の窓を換気で窓を開けたのに乱暴に閉めたり。
極め付けは、湯呑みからお茶をわざと床にこぼして「お上品なぞうきんの吹き方を教えてよ」と喧嘩を売ったり。
日本橋の呉服屋の娘・柳田しのぶ(木越明)が、「なんですの、このおばさん!」と言ってバトルになったシーンは面白かったですね。
“いじわるヨシ”を演じるのは明星真由美さん
その後、看病婦と看護学生の距離は少しずつですが縮まりました。
しのぶが、ガーゼカットに手間取っていたときに、ヨシは乱暴ながらも効率のいい方法を教えてくれます。「金持ちの子かぁい」としのぶに嫌味ったらしくいうヨシに、「はい。むしろ金持ちの娘が同じ仕事をしている事を認めて欲しいですわ」と答えるしのぶ。二人のやりとりがよかった。
絶対に謙遜しないし怯まないしのぶに対して、ヨシも「やれやれ!しょうがないね。」という感じでふっと笑ったような。
一見、ぶっきらぼうで意地悪な感じだけれども本当は面倒見はいい人なのかも……と感じる場面でした。ヨシは、ひょっとして直美と心中で運ばれてきた女郎・夕凪との縁を結ぶキーパーソンになっていくのでしょうか。
そんな須永ヨシを演じているのは、俳優の明星真由美(みょうせい まゆみ)さん。ドラマや舞台で活躍する有名なベテラン俳優が所属しているシス・カンパニーの人です。一時俳優業を休んで氣志團のマネージャーを勤めていたことでも知られています。
須永ヨシという人物には、特にモデルとなった実在の人物は今のところ不明です。明治時代、実際に看病婦に多かった女郎屋の元「やり手婆」。この時代の看護婦事情や社会背景を投影したキャラクターなのかもしれないですね。

