亀甲、独輪車、焙烙火矢…戦国時代に実在した“城攻め兵器”が想像以上にユニークで実戦的だった!:2ページ目
2ページ目: 1 2
鉄熊手(てつくまで)とは
縄の先端に鉄製のカギ爪をとりつけ、カギ爪を引いて障害物を撤去したり構造物を破壊したりするために使われました。
クレーン車のように棹の先端にとりつけて使うこともあったと言います。
釣井楼(つりせいろう)とは
箱型の小屋を吊り上げ、城壁の上から攻撃を加えたり、城内へ乗り込むために使われました。
人を乗せることから頑丈な造りにする必要があり、重量があったため取り回しは大変だったようです。
行天橋(ぎょうてんばし)とは
台車の上に梯子をかけ、城壁や石垣に接近しました。梯子を継ぎ足したり伸縮したりできるタイプは次橋(つぎはし)と言います。
釣井楼に比べてまったく防御がないため、死をも恐れず突き進んでいくしかありません。
焙烙火矢(ほうろくひや)とは
現代で言うところの擲弾筒で、火薬の力で大型の弾丸や石などを発射する兵器です。
形状によって別名を焙烙玉(ほうろくだま)とか棒火矢(ぼうびや)とも呼ばれ、着弾先で爆発したり炎上したりするものも開発されていきます。
終わりに
今回は戦国時代に使われたという攻城兵器について、その一部を紹介してきました。
攻守ともに必死な中で創意工夫が尽くされ、こうしたユニークな兵器が生み出されていったのでしょう。
果たしてNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」ではこうした攻城兵器が登場するのか、楽しみにしています。
※参考文献:
- 川口素生『戦国時代なるほど事典』PHP文庫、2001年11月
- 『歴史人No.32 戦国城の合戦の真実』ABCアーク、2013年5月
ページ: 1 2

