2026年大河『豊臣兄弟!』で注目の舞台──豊臣秀吉・秀長の主君・織田信長の安土城、登城レポート【後編】:4ページ目
他に類を見ない豪華絢爛な天主
天主台には、高さ約32メートルの望楼型・五重六階・地下一階建ての天主がそびえていました。現在は石垣と礎石を残すのみですが、ここに立つと信長独自の世界観を肌で感じ取ることができます。しかし、この天主は本能寺の変によって、完成からわずか3年で焼失する運命をたどりました。
安土城天主の在りし日の姿を偲ぶなら、安土考古学博物館と隣接する信長の館(安土駅から徒歩約25分)を訪れるのがおすすめです。ここには、安土城や信長に関する豊富な史料がわかりやすく展示されており、さらに信長の館には、豪華絢爛という言葉がふさわしい安土城天主最上部二層を詳細に復元した実物大の展示が設置されています。
さて、天主台を見学すれば安土城めぐりもいよいよ終盤です。帰路は登ってきた道を戻りながら家臣屋敷跡に再び立ち寄るのもよいですが、信長が城内に建立した摠見寺跡方面へ下っていくルートも魅力的です。重要文化財の三重塔や仁王門をくぐり、石段を降りていけば、そのまま大手門跡へとたどり着きます。
安土城跡そのものの見学時間は、個人差はあるものの1時間から1時間半ほどあれば十分でしょう。しかし、せっかく信長が本拠と定めた安土を訪れるのであれば、安土考古学博物館や信長の館をじっくり見学し、町内に残る安土城外郭跡やセミナリヨ跡なども歩いてみることをおすすめします。
さらに、安土には美味しい食事処も点在しており、一日かけて“信長三昧”の旅を楽しむことも可能です。戦国ファンにとっては、まさに垂涎の体験となることでしょう。



