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朝ドラ「ばけばけ」ヘブン先生の“想い人”は史実ベース——イライザの実在モデルの壮大すぎる生涯!

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日本にも滞在していた!?76日間の旅で掴んだものとは

世界一周レースにおいて、エリザベスは日本も訪れています。

ここで訪れたのは、東京は芝の東照宮でした。滞在期間も二日間ほどで、すぐに日本を離れています。

ここでエリザベスは「我もアルカディア(理想郷)にありき」と書いており、日本が一種の夢の国であると捉えていました。

12月22日ごろ、エリザベスは香港へ到達。すでにペースは東回りのブライを上回っていました。

しかしここで問題が発生します。エリザベスは予定されていた高速船に乗り損ねたとの誤情報をイギリスでつかまされ、やむなく速度の遅い別の船に乗らざるをえませんでした。

ついにはネリー・ブライが72日という驚異的な記録で帰還。結果、エリザベスの旅は76日で完走となり、レースとしてはブライの「勝利」という形になります。

この経験は、親交のあるラフカディオ・ハーンにも影響を与えました。

ドラマ「ばけばけ」にもありましたが、エリザベスはハーンに日本行きを推薦。1890年、ハーンは来日して松江で英語講師となりました。

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以降も手紙のやり取りは続きますが、2人は一定の距離を保ち続けます。

1891(明治24)年、エリザベスは『In Seven Stages: A Flying Trip Around the World』を発表。世界一周の旅をまとめた旅行記でした。

ブライの記録がスピードとスリルに満ちた「冒険譚」であるのに対し、エリザベスの本は、各地の風景や乗客、文化の違いなどを落ち着いた筆致で描き出す「文学的旅行記」として位置づけられます。

結果として、レースそのものでは敗者となったエリザベスですが、むしろ「書き手としての勝利」をその後の作品によって手にした、と見ることもできるでしょう。

4ページ目 小泉八雲との縁と文筆家としての晩年

 

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