「八朔祭」とは?熊本・福井・香川など日本各地の八朔祭の特徴とともに紹介
みなさんは、「八朔祭(はっさくまつり)」というお祭りを知っていますか?日本各地でこうした名前を持つお祭りが行われているため、みなさんの地元や現在住んでいる地域にもあるかもしれません。
そこで、この記事では、そんな八朔祭りに焦点をあててご紹介したいと思います。
そもそも「八朔」の儀式として長い歴史を持つ
日本史においては、「八朔祭」よりも「八朔」や「八朔の儀式」として扱われてきた時代が長いです。そもそも八朔とは、「八月朔日」を略したもので、旧暦の8月1日のことを指します。
ちょうどこの時期に早稲の穂が実ることから、農民たちは初穂をお世話になった人などに贈る風習が古くからありました。
また、初穂が関係することから、田の実節句(たのみのせっく)ともいい、「たのみ」を「頼み」にかけて、武家や公家たちも、日頃から面倒をみてもらっている(=頼み合っている)人に、恩を感謝する意味で贈り物をするようになりました。
室町時代には公式行事に
時代を経て、室町時代において八朔の儀式は、幕府や分所である鎌倉府の公式行事となっていました。
記録によれば、関東を治める大名たちと鎌倉公方(関東10か国を統治するために設置した鎌倉府の長官)の間で、刀・剣・馬などが贈り合われていたそうです。
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