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映画『おーい、応為』離婚、出戻り、仙人に憧れ…北斎の娘・葛飾応為(長澤まさみ)の破天荒な生涯

映画『おーい、応為』離婚、出戻り、仙人に憧れ…北斎の娘・葛飾応為(長澤まさみ)の破天荒な生涯:2ページ目

「北斎の娘」世にはばかる?

そんな葛飾応為は、先ほどの結婚生活から見てわかる通り、かなり個性的な女性でした。

彼女は男気にまさる任侠肌……と言えば聞こえはいいですが、要するに言動はガサツでやや慎みを欠き、貧乏暮らしにも頓着しなかったそうです。

天才肌な人物にありがちな「好きな絵さえ描いて生きてさえ行ければ、後の細かいことは基本どうだっていい」というタイプだったのでしょう。

料理の支度をしたことがなく、食事が終わると食器の片付けもせずにほったらかし。生魚をもらうと、捌くのがめんどくさいから人にくれてやっちまう……万事そんな調子ですから、他の家事も推して知るべしです。

かと思えば仙人に憧れて占いにハマったり、茯苓(ぶくりょう。サルノコシカケ)を煎じて飲んで神通力を試してみたり……なんて一面もありました。

また応為は、北斎がやらない酒と煙草を嗜んだそうで、酒と煙草の匂いに辟易されたかも知れません。

そんな応為が一度禁煙に挑戦したのは、北斎の描いていた絵を焦がしてしまった後悔がキッカケでした。

絵師として、心血注いで描き上げた絵を台無しにしてしまう辛さを痛感したのでしょう。しかし暫くするとまた煙草を再開したそうで、やっぱり今も昔も禁煙は難しいようです。

3ページ目 弟子との対話

 

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