江戸時代の最強治安システム!?町は門限で管理、交番・消防も一体化した「番屋」のメリット:2ページ目
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木戸・木戸番の活用とメリット
この、木戸の厳重さについて「なんでそこまで?」と思われるかも知れませんが、街灯もない時代、それだけ用心しないと治安を守れなかったのです。
時代劇では盗賊が屋根を伝って逃げるシーンがありますが、これは下の道が、夜間は木戸で封鎖されていたからでもあります。
ちなみに木戸番の賃金は安かったため、草鞋やろうそくなどの日用品、子ども向けの駄菓子やおもちゃなどを売ることが認められていました。
また、近隣の町人や子どもとも知り合いになれるため、不審者の存在にいち早く気付けるという利点もあったようです。
さらに、木戸は何かを告知したり、宣伝をするスペースとしても活用されました。
ただし、『江戸名所図会』などの絵には木戸が描かれていないこともあり、どうやら当時はすべての木戸に扉が備わっていたわけではなく、門だけだったケースもあったようです。
参考資料:縄田一男・菅野俊輔監修『鬼平と梅安が見た江戸の闇社会』2023年、宝島社新書画像:photoAC,Wikipedia
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