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立売堀、水走、中百舌鳥…読めますか?大阪の読みづらい地名に隠された歴史の裏話【後編】

立売堀、水走、中百舌鳥…読めますか?大阪の読みづらい地名に隠された歴史の裏話【後編】:2ページ目

水走(みずはい)

東大阪市の東部にある地名です。「走」を「はい」と読むのがおもしろいですよね。これは、古代から中世にかけて、この地域を支配していたのが「水走氏(みずはいし・みずはやし)」という一族であったことに由来するそうです。

水走氏は枚岡神社の神主など神職を世襲した一族で、次第に枚岡神社の社領などを守る武士団へと成長しました。また、この地域周辺には港もあり水運が発達していたこともあり、漁業権と水運権を確保して勢力を拡大していきました。

中百舌鳥(なかもず)

大阪府堺市に「中百舌鳥(なかもず)」という地名があります。こちらも、歴史に登場するとある人物が関係していると言われています。

中百舌鳥駅のあたり、「百舌鳥(もず)」と名付けられたエリアには、古墳が多くあります。仁徳天皇が眠っているとされる大仙陵古墳は特に有名です。

日本書紀には、「百舌鳥野に幸して遊猟したまふ」という記述がみられます。

少し血なまぐさい話なのですが、陵墓を造営していた最中に鹿が迷い込んで死んでしまい、その鹿の耳からモズが飛び去った、というエピソードが地名の由来と言われています。ちなみに、「もず」の漢字はこれまで「万代、毛受、毛須、裳伏、藻伏」などとも書かれてきました。

 

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