【べらぼう】てい(橋本愛)の丸屋とは?ほか…史実を元に時代背景や劇中作品など6月15日放送回を解説:4ページ目
ていが売ろうとしている丸屋とは?
後に蔦重の妻となるてい(橋本愛)が初登場しました。やはり野暮ったい黒ぶち眼鏡のインパクトが強烈ですね。
※参考記事:
「べらぼう」に登場!蔦重の妻・てい(橋本愛)とは何者なのか?史実を紐解き、その生涯に迫る
また「富(とみ)は屋(おく)を潤(うるお)し、徳は身を潤す」……と、いかにも大真面目に口走るところが、ビジュアルの先入観を裏切りません。
蔦重の妻が丸屋の人間であったという記録は分かりませんが、この丸屋にはモデルがいます。
丸屋小兵衛(まるや こへゑ)は日本橋の通油町(とおりあぶらちょう)で地本問屋を営んでいました。
姓は山本、号は豊仙堂(ほうせんどう、豊僊堂とも)や丸小(まるこ)など。一説には浮世絵の板元として活動していた丸屋九左衛門(くざゑもん/きゅうざゑもん)と関係があると考えられています。
元禄年間(1688~1704年)から浄瑠璃本を出し、宝暦年間(1751~1764年)からは紅摺絵や錦絵を出版しました。
しかし故あって蔦重に地本問屋の株を売却。株を得た蔦重は天明3年(1783年)9月に通油町へ移転したのです。
ちなみに、ていという名前は大河ドラマの創作と考えられます。蔦重の妻と考えられている錬心妙貞日義信女(れんしんみょうていにちぎしんにょ。戒名)から「貞」の字をとったのでしょう。
勘違い?から対立している二人が、今後どのように惹かれ合っていくのか、注目ですね。
6月22日(日)第24回放送「げにつれなきは日本橋」
日本橋 吉原者が 店を出す 忘八どもの 期待を背負い
かくして日本橋の丸屋買収に向けて動き出した忘八アベンジャーズ。その中に、いよいよ蔦重も加わりました。
しかし「げにつれなきは日本橋」……ていはもちろん、鶴屋喜右衛門(風間俊介)だって、快く迎えるはずがありません。
他方で蝦夷地をめぐる動きはますます不穏さを濃くしていき、いまだ咲かない佐野の桜も、やがて来る悲劇を予感させます。
また松前道廣(えなりかずき)が火縄銃を構えていましたが、今度の標的は誰でしょうか。
ちなみに次週は放送時間が夜7:14(19:14)から開始。少し早まるので注意しましょう(NHKプラスなら見逃し配信で通常通りに視聴可能です)。
ますます飛躍していく蔦重の大舞台から、ますます目が離せませんね!


