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「べらぼう」蔦重vs鶴屋の笑顔に視聴者震撼!そもそも狂歌とは?ほか…史実をもとに5月25日放送回を解説

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鶴屋の反撃!北尾政演(古川雄大)が本気で書いた戯作とは?

「京伝先生。ひとつ本気で、戯作をやってみませんか?」

蔦重と「笑顔」を交わし、戦闘続行を決意した鶴屋が、山東京伝(さんとう きょうでん)こと北尾政演に発破をかけます。

それまで絵師としての活動がメインだった山東京伝。彼が22歳の時に書き上げた黄表紙『御存商売物(ごぞんじのしょうばいもの)』は、その出世作となりました。

『御存商売物』とは作者が見た初夢を舞台としており、擬人化された書物や絵たちがドタバタコメディを繰り広げます。

そこでは売れない「読本」や「下り絵本」が、同じく売れない「赤本」や「黒本」をけしかけて、売れ行き絶好調の「青本」をいじめようと企みました。

遊女の「錦絵」が「青本」に「読本」一味の企みを伝えたり、誤解から「青本」の命を「一枚絵」が狙ったり、その「一枚絵」を「源氏物語」や「唐詩選」がなだめたり……等々、江戸庶民に親しまれた書物たちが次々に登場して飽きさせません。

これ以降、山東京伝は戯作者として活躍するようになり、やがて蔦重の強力なパートナーとなっていくのでした。

3ページ目 「すべて田沼のせい」田安家を排除する一橋治済

 

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