腹が減っては戦ができぬ…血で血を洗う戦国時代の食事ノウハウを米・塩・水・毒という点から紹介!:2ページ目
戦国時代の食事ノウハウ・塩編
最近は減塩ブームですが、塩は人体に必要なミネラルなので、欠乏すると体力や体調を維持できません。
戦場における塩分確保の手段として、よく使われたのが梅干しや、野菜の塩漬け。あるいは鰯などを塩辛く煮干したものを携帯して、適宜塩分を補給していました。
特に有名なのが芋茎(ずいき)縄。里芋の茎を味噌で煮染めて縄に綯(な)い合わせたものです。
普段はそのまま縄として使い、いざ戦場ではそのままかじったり、細かく切って湯水に味噌を溶かして飲んだりしました。
現代でも芋茎は味噌汁の具にすることがあり、特有の食感が楽しめます。今度、自分でも芋茎縄を作ってみたいですね。
また戦国時代の塩と言えば、上杉謙信の「敵に塩を贈る」エピソード。実際には贈った訳ではなく、適正価格で売ってあげたそうで、彼の「義将」ぶりが偲ばれますね。
戦国時代の食事ノウハウ・水編
水なんかその辺から汲めばいい、そう思われるかも知れません。が、意外と調達の難しいのが水というもの。
戦場の水源というものは、一見キレイなようでも大抵は毒が投げ込んであるのがお約束。
自分で飲めない水なら、敵に飲ませてやる道理はありません。
まぁ毒と言ってもそうご大層なモノではなく、汚物や人畜の死骸などを投げ込んでおけば、たちまち飲めなくなるでしょう。
と言って見るからに汚染されている水だと誰も飲んでくれません。なので敵が野営している川の上流から汚物を溶かし込んだり死骸を仕掛けたりしてやるような工夫が必要です。
こうした汚染水の対策としては、生水をのまず煮沸消毒が基本となります。
しかし諸事情から火を起こせない(雨が降っていたり、敵に発見されたくなかったり等の)場合はどうしましょうか。
そんな時は田螺(タニシ)を陰干ししたものや、杏仁(アンズの種を割った中身)を水に入れ、その上澄みをすするなどの方法が伝わっています。

