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「石と水の都」を築いた飛鳥時代の女帝・斉明大王!益田岩船など飛鳥京造営の遺構に秘められた謎を探る【中編】

「石と水の都」を築いた飛鳥時代の女帝・斉明大王!益田岩船など飛鳥京造営の遺構に秘められた謎を探る【中編】:4ページ目

役人や庶民に時を伝えた「漏刻」水落遺跡

石神遺跡の南に位置する遺跡で、「漏刻」台の遺構が残されています。「漏刻」とは水時計のことで、『日本書紀』によると、官吏や民衆に時刻を報せるために設置されたと記されています。

この「漏刻」の設置には、中国的な政治理念に基づく「時の支配」という概念が背景にあり、中央集権的な官僚制度の強化を意図したと考えられるのです。

この他にも明日香村には、猿石、二面石、亀石など、斉明朝に造られたと推測される石造物が存在しますが、何のために造られたかは未だ確定に至っていません。

継続的な発掘調査により、新たな発見が相次ぐ明日香村。斉明女帝が造営した飛鳥京についても、大きな発見が期待されます。

さて[中編]はここまで。[後編]では[前編]で紹介した益田岩船と斉明の真陵である牽牛子塚古墳についてお話ししましょう。

【後編】の記事はこちら↓

「石と水の都」を築いた飛鳥時代の女帝・斉明大王!益田岩船など飛鳥京造営の遺構に秘められた謎を探る【後編】

大化の改新後に政治的指導者として活躍した女帝・斉明大王は、明日香の地に「石」と「水」を調和させた都を整備し、飛鳥京を造営しました。最終回となる[後編]では、斉明が永遠の眠りにつくために造らせた…
 

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