吉原遊郭でも大人気!高級なイメージの「馬肉」江戸時代ではファストフードだった!?:2ページ目
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牛鍋とすき焼きはどう違う?
馬肉があまり手に入らなくなると同時に、明治期には桜鍋ではなく牛鍋が登場します。
こちらの牛鍋、すき焼きとどう違うのでしょうか?実は「煮る」か「焼く」かで異なるのです。その違いは…
- 牛鍋は最初からたれに具材を入れて煮る
- すき焼きは肉を焼いてから、具と共に煮る
牛鍋は味噌や醤油を使ったたれでぐつぐつと煮込みますが、すき焼きは肉を焼いてから、醤油、砂糖、酒を基にした割り下を浸して食すという違いがあります。ちなみに割り下を使うのは関東風、「ざらめ(砂糖)と醤油」だけで牛肉を焼くのが関西風。
桜鍋と牛鍋は、似ているといえます。
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ちなみに、牛鍋はその名の通り豆腐や野菜を入れて煮込む鍋料理ですが、当初のすき焼きの具は、ほぼ葱のみ。現在も、具は春菊や豆腐、葱ぐらいで、あとは卵にひたしてたべるというシンプルなものです。このシンプルさが肉のうまみをひきたてるのでしょう。
仏教徒ゆえに獣肉は禁忌禁忌といわれてきましたが、どっこい、日本人は普通に獣肉に親しんできたわけです。
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