
愛されフルーツ「ナシ」の歴史は想像以上に古かった!その起源と歴史を解説【後編】
個性豊かな地方のナシ
【中編】では、日本でのナシ栽培の特徴について説明しました。
愛されフルーツ「ナシ」の歴史は想像以上に古かった!その起源と歴史を解説【中編】
ナシの木はどんな形に育つ?【前編】では、ナシの由来とセイヨウナシとの関係などについて説明しました。[insert_post id=240287]【中編】では、日本で行われている栽培…
【後編】では、ナシに関する民俗などを見ていきましょう。
日本の各地には、いろんな名前のついたナシの木があります。それだけ人々の生活に密着し、土地ごと・品種ごとに見合った特徴を見出されてきたのでしょう。
つまり昔の人は、ナシに関する「解像度」が非常に高かったということです。
ナシの名前とその由来には、変わったものもあります。
例えば、甘くてほっぺたが落ちそうになり、思わずほっぺたを叩いたことから名前がついた「頬叩」や、おいしいといわれる樹を「どいつだ!」といったことからついた「獨逸」などがあります。
さらに、木の上から落ちてきた大きな果実が下にいたお婆さんに怪我をさせたことから「ババウッチャギ」(熊本の方言で「つぶす」意味)という名前もあります。
また、「犬殺」「猫殺」といった物騒な名前もあります(ちなみにナシに犬猫に害を及ぼす毒性はありません)。大きくて着物のたもとを破る「袂破」なども。
おいしさのあまり巾着(財布)のあり金を全部はたいて買うことから「巾着叩」などもあります。