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顔も見たくない!?隣国で忌み嫌われた日本の紙幣ベスト3【前編】

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忌み嫌われる渋沢栄一

渋沢栄一といえば少し前の大河ドラマで有名になり、明治時代に日本経済の近代化を成し遂げた最大の功労者として知られています。

彼は、1873(明治6)年に第一国立銀行を設立した人物でもあります。

近代の韓国で最初となる紙幣に、「侵略者」である日本人の肖像が描かれているということは韓国の人々にとって屈辱に感じられたようです。

紙幣の発行から8年後の1910(明治43)年には韓国が日本に併合され、紙幣を使うたびに渋沢の肖像を見ることになります。

韓国の人にしてみれば、渋沢が韓国に対する経済的侵略の象徴と理解されても無理はありません。

ちなみに戦後、1950(昭和25)年6月に大韓民国の中央銀行として韓国銀行が設立されますが、その直後に朝鮮戦争が勃発しました。

そのため新紙幣の発行ができず、急きょ韓国政府から依頼された日本政府は、大韓民国最初の紙幣を大蔵省印刷局で印刷します。これらは米軍の軍用機で運ばれました。

この時の肖像は大韓民国初代大統領の李承晩で、単位は「圓」(円)と表記されています。現在の韓国通貨の単位である「ウォン」は「円」の朝鮮語読みです。

【後編】では、福沢諭吉と伊藤博文の韓国での受け止め方について解説します。

【後編】の記事はこちら↓

顔も見たくない!?隣国で忌み嫌われた日本の紙幣ベスト3【後編】

日本紙幣に対する反発【前編】では、渋沢栄一の肖像画が印刷された日本紙幣が、お隣の韓国で忌み嫌われたことについて解説しました。[insert_post id=239722][capt…

参考資料:執筆・監修阿部泉『明日話したくなるお金の歴史』清水書院、2020年
画像:photoAC,Wikipedia

 

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