手洗いをしっかりしよう!Japaaan

道長が世を去り、嵐(戦乱の世)が来る…大河ドラマ『光る君へ』最終回(12月15日)放送の振り返り

道長が世を去り、嵐(戦乱の世)が来る…大河ドラマ『光る君へ』最終回(12月15日)放送の振り返り:5ページ目

東国の反乱(平忠常の乱)について

時は長元元年(1028年)6月、安房守である平維忠(これただ)が平忠常(ただつね)の襲撃を受け、ついには焼き殺される事件が発生しました。後世に伝わる平忠常の乱が幕を開けたのです。

道長の死後およそ半年、その死と直接的な因果関係はともかく、貴族の世に翳りをもたらす一大事でした。

反乱は燎原の炎が如く房総半島一帯に広がり、それまで虐げられてきた武者たちはその怒りを体現します。

反乱は忠常が降伏する長元4年(1031年)春まで続き、忠常を降伏せしめた追討使の源頼信(よりのぶ。源頼朝の7代祖先)が坂東平氏を従え、河内源氏が東国に勢力を拡大する契機となりました。

この反乱で房総半島一帯は大いに荒廃したと伝わります。

例えば上総介であった藤原辰重(ときしげ)からの報告では、それまで22,000町あった上総国(千葉県中部)の作田は、反乱によって何と18町まで減ってしまいました。

おのれ忠常……と思ったかも知れませんが、その被害はほとんど官軍による収奪の結果だったとか(※『左経記』長元7・1034年10月24日条)。

遠征している都合上、どうしても補給が現地だのみだったのでしょう。領民としてみれば、たまったものではありませんね。

貴族の世が完全に終わるまで、嵐は当分続くのでした。

次回作「べらぼう~蔦重栄華之夢噺~」は1月5日(日)から!

あれだけ楽しみにしていた平安大河ドラマ「光る君へ」、何だか気づけばあっという間でした。

しばらくは平安時代の余韻を味わうことにしましょう。次の平安大河は何年後でしょうか。

さて、令和7年(2025年)1月5日からは「べらぼう~蔦重栄華之夢噺~」が始まります。

蔦重こと蔦屋重三郎(つたや じゅうざぶろう)の生涯を、横浜流星さんが熱演してくれるでしょう。

吉原の子として生まれた重三郎が「江戸のメディア王」となるまでがイキイキと描かれます。蔦屋重三郎?誰それ?という方も、この機会にご覧下さい!

来年の話をすると鬼が笑うと言いますが、みんなで一緒に笑いましょう!

 

RELATED 関連する記事