これぞ日本の妖怪バスターだ!妖怪退治をした伝承が残るレジェンドたち3人がこちら!:2ページ目
源氏だったのに平家に味方した彼も妖怪退治に!
2人目は源頼政(みなもとのよりまさ)です。実は頼政は先ほど取り挙げた頼光と玄孫の関係で摂津源氏の源氏武者ということになります。
頼政は天皇家や源氏や平家が競い合った平安末期に活躍した源氏武者です。
保元の乱では後白河天皇側、平治の乱では平清盛側と勝者の側につきました。平家の時代では源氏の長老として清盛政権では重宝され、従三位に任命されます。
これは当時の源氏では特別なことでありました。このことから頼政は源三位と呼ばれていました。
晩年には公卿になりますが、平家の暴走に耐えかねて以仁王(後白河天皇の皇子)と平家打倒の兵を挙げます。
しかし、平家の追い打ちを受けしまい失意のまま自害してしまいました。
そんな頼政が退治した妖怪は鵺(ぬえ)です。
鵺は猿の顔、狸の胴体、虎の手足、尾が蛇とキマイラと同じようなイメージを彷彿させます。この妖怪により二条天皇は毎晩苦しめられ、病の身となってしまいました。
弓の名手であった頼政は頼光より受け継いだ弓である雷上動を使い、鵺を射ました。不気味な鳴き声を上げて落ちてきた鵺を頼政の郎党が止めをさしました。
これにより二条天皇の体調は良くなり、頼政は鵺退治の功績により、「獅子王」という名の刀を貰いました。
ちなみに獅子王は現在、東京国立博物館で見ることができますので、頼政に興味を持っていただけたのならば、一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。