藤原道隆の死により中関白家の没落が始まる…大河ドラマ「光る君へ」4月28日放送の解説・振り返り

幼帝をお支えする摂政から、元服した一条天皇(塩野瑛久)を補佐する関白となっても、権勢を振るい続けた藤原道隆(井浦新)。

庶民の間に疫病(天然痘)が流行してもどこ吹く風、弟の藤原道長(柄本佑)が必死に訴えても聞き入れる気はありません。

どこまでも驕り高ぶる道隆でしたが、その身は病魔に侵されていました。安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)からも見放され、弟・藤原道兼(玉置玲央)に妻子らの保護を懇願します。

その一方で藤原詮子(吉田羊)や藤原定子(高畑充希)らは次の時代に向けて動き始めていました。

NHK大河ドラマ「光る君へ」第17回放送は「うつろい」。まさに驕れる者久しからず、権力の座は道隆から移り行こうとしています。

それでは今週も、気になるトピックを振り返っていきましょう!

飲水の病とは?

喉が渇いて異常に水を飲みたがるようになる飲水の病。これは現代でいう糖尿病の症状ですね。

歴史上の偉人では源頼朝や織田信長などが知られています。別名を口渇病(くがち)とか消渇病(しょうかち)とも言いました。

飲水の病は他にも手足のしびれや目のかすみなど、末端神経を侵していきます。

悪化すると身体組織が壊死してしまい、現代でも手足の切断を余儀なくされる事例さえ少なくありません。

道隆の鬼気迫る様子が怪演されていましたが、実際はあれどころではなかったのでしょう。

精神の異常は飲水の病による精神障害なのか、あるいは死が間近に迫った恐怖ゆえかも知れませんね。

ちなみに道長も糖尿病が原因でなくなったとされています。

主人公のお相手役ですから、病魔に侵される様子がより凄惨に描かれるのでしょうか。

3ページ目 まひろが読んでいた『荘子』と書いていた「胡蝶之夢」とは?

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