ついに”かつてない空海展”がやってきた!密教を学び体感できる展示は必見「空海 KŪKAI―密教のルーツとマンダラ世界」:2ページ目
テキストでの学びだけではない!感じるのだ!
空海は「密教は奥深く、文筆で表し尽くすことが難しい。そこで、図や絵を使って、悟らない者に開き示すのだ」と言っています。
文字や言葉の情報を知識として得るのではなく、図や絵からこそ密教の真髄は感じ取るものだということです。
ブルース・リーが言った「Don’t think.Feel!(考えるな、感じろ!)」にも通づるものがありますね。
そうした空海の思いから、今回の展示も仏教世界を絵図にして表した「曼荼羅」が数多く出典されています。
中でも注目すべきは京都・神護寺に所属される国宝「高雄曼荼羅」です。
赤紫の布に金銀泥で描かれた両界曼荼羅で、現存最古のものとされている非常に貴重なもの。
また、空海自身が制作に関わった現存唯一の曼荼羅であるという点も、見逃せません。
今から1200年ほど前に描かれた曼荼羅は、1793年に当時の光格天皇の命によって修理をされて以来、230年ぶりに2016年から2022年まで6年間をかけて丁寧な修理が施されました。
それにより、流れるような美しい線で描かれた諸尊の端正な姿が、再び浮かび上がりました。
同展はその修理後始めての一般公開。
是非、一辺が約4mという大きさに圧倒され、近づいてみて図像の緻密な描かれ方に感動してください!