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ついに”かつてない空海展”がやってきた!密教を学び体感できる展示は必見「空海 KŪKAI―密教のルーツとマンダラ世界」

ついに”かつてない空海展”がやってきた!密教を学び体感できる展示は必見「空海 KŪKAI―密教のルーツとマンダラ世界」:3ページ目

仏像も見逃せない名品がズラリ!

今回の展示で、入場者を最初に迎えるのが京都・安祥寺の「五智如来像」です。

空海が開いた真言宗の根本道場である「東寺」(教王護国寺)には、立体曼荼羅があります。絵図であった曼荼羅を、仏像を並べて表現した3Dの曼荼羅。

この五智如来も、陳列した展示ではなく、中心に真言宗の中心物である大日如来を配置、周囲にそのほかの如来像を置くという曼荼羅スタイルの展示になっています。

さらに、東大寺仁王像の政策などでも有名な快慶の作品も。

金剛峯寺の「孔雀明王坐像」(重要文化財)で、手が4本もある異形にも関わらず、自然なバランスが完成している巧みな腕の配置や、端正な顔立ちが快慶らしさを伝えます。

孔雀明王は、毒蛇を食べるとされる孔雀を尊格化した仏で、一切の災いを取り除くとされています。

仁和寺に伝わる空海ゆかりの孔雀明王の画像を手本に作られた名品です!

また、密教には欠かせない不動明王も複数展示。

不動明王は、真言宗の中心仏である大日如来の化身とされる存在です。

穏やかな表情の如来像と違って、憤怒相(怒りに満ちたような表情)をしています。

これは、怒りを持って煩悩を抱えた人を絶対に救済するという意思の現れであり、怖い顔とはウラハラに慈悲の仏なのです。

目に水晶を嵌めて生命感を生み出す「玉眼」という技法は、鎌倉時代以降に広まりますが、こちらの不動明王は、歯の部分にまで水晶が用いられているのが特徴的。

是非、近寄って確かめてみてください!

4ページ目 別ルートで伝わった密教まで網羅する展示

 

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