西洋で重宝された「盾」を日本の武士やサムライが使わなかったとされる納得の理由:2ページ目
小型化した西洋の盾
西洋では盾を主流とした戦い方が流行しはじめると、敵も味方も盾だらけで、お互いに決め手となる攻撃力に欠けてしまいます。そこで重要となったのが盾を突破できるほどの攻撃力でした。
そのため、盾を粉砕するほどの大型両手剣が導入されるようになり、防御しても砕かれる盾の需要は低下。一時は戦場で使用される機会も減ったそうですが、しばらくすると、攻撃を受け流すことに優れていた盾の利点が再注目されるようになります。
そして、機動力と攻撃力を損なわない最小の大きさに調整された小型の盾が誕生。盾で敵の攻撃を受け流しつつ攻撃できるという新しい戦闘スタイルを確立しました。
時代が進んで銃火器が使用されるようになっても、肝心な場面で「仲間や自身の命を守る最後の砦」である盾は、命の次に大切な防具とし教え込まれるようになったのだとか。ちなみに、アニメ・ゲームでよく描かれる「紋章つきの盾」は、西洋の盾がモチーフとなっており、紋章には「騎士や戦士の誇り」の意味が込められています。