蛇を殺した祟りで病死…藤原道兼の嫡男・藤原福足君とはどんな人物だった?その短い生涯をたどる【光る君へ】:4ページ目
蛇を殺した祟りで病死
……この君、人しもこそあれ。蛇(くちなは)れうじ給ひて、その祟により、頭に物はれてうせ給ひにき。……
※佐藤球『大鏡』右大臣道兼より
【意訳】その後、福足君は蛇をいじめ殺した祟りによって死んでしまいました。
頭に腫瘍ができたそうです。
【コメント】あらら、蛇を陵(りょう)じたとはいただけませんね。
子供特有の残酷さで、無邪気に殺してしまったのでしょう。蛇も福足君も可哀想に……。
終わりに
藤原福足君・基本データ
生没 | 生没年未詳 |
両親 | 父親:藤原道兼/母親:不明(藤原繁子?) |
改名 | なし(福足君) |
官位 | 無位無官 |
死因 | 病死(頭部の腫瘍・蛇を殺した祟り) |
以上、『大鏡』より道兼の長男・藤原福足君について紹介してきました。
短く悲しい生涯でしたね。楽しいことや嬉しいことなども、記録が残っていればと残念でなりません。
NHK大河ドラマ「光る君へ」には登場しないでしょうが、その存在を覚えておいていただけたら嬉しいです。
※参考文献:
- 『大鏡』国立国会図書館デジタルコレクション