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酒に飲まれた男の末路…酒に酔って上皇にとんでもない愚行を働き処刑された武将・土岐頼遠。その愚行とは?

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酒に酔って……

事件は1342年(康永元年/興国3年)に発生します。土岐頼遠は笠懸(かさがけ)の帰りに、仏事を終えて屋敷に戻る途中の光厳(こうごん)上皇の一行に行き当たります。

こういったことがあった場合は、馬から降りて上皇たちをお見送りするのがマナーでした。しかし、土岐頼遠は酒に酔った勢いで牛車を蹴倒す(矢を射たという説もあります)という狼藉行為におよびました。

この件を知った足利尊氏の弟・足利直義は激怒し、土岐頼遠は処刑されてしまいます。

ちなみに、笠懸とは、武芸鍛練のために行われた射芸のひとつ。走る馬の上から遠くの的を射る競技です。似たものに流鏑馬(やぶさめ)がありますが、流鏑馬が神事の意味合いが強いのに対し、笠懸は実践的な武芸です。

軍事の才能があったのに……

『太平記』によれば、頼遠の武名は高く評価されています。上記のようなとんでもない事件を起こした場合、一族全員が滅ぼされてしまう可能性もありました。

しかし、実際処刑されたのは頼遠のみでした。これは、それまでの頼遠や彼の一族の功績があったから、という説もあります。

いかがでしたか?この記事が、みなさんが少しでも日本文化や歴史の面白さに興味を持つきっかけになれば嬉しいです。

 

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