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「江戸時代は平和」だって?そんなの大間違い!現代に通じる悪党らの卑劣な詐欺事件【後編】:3ページ目
「生首」を見せて驚かせる詐欺
江戸時代末期の、火災や飢饉、事件や噂話などを詳細に記録した『藤岡屋日記』。文化元年(1804年)から明治元年(1868年)までの65年間に及ぶ記録だったのですが残念ながら関東大震災で焼失してしまいました。
その日記によると、18555年(安政2年)のある夜、浅草の質屋に見知らぬ武士が訪れ、100両の借金を申し出たそう。
応対に出た番頭に、「借金のかたなら持っている」と持参した風呂敷を取り出し解いて中身を取り出したところ……なんと、まだ血が流れている女の生首だったのです。
驚いた番頭は、それでも気丈に「ちょっとお待ち下さい」と武士に言い、店の奥から棒を持ってきて武士に襲いかかったとか。
さらに「火事だ!火事だ!」と大声をあげて近所の人々を集めました。こりゃたまらんとばかりにその武士は逃げたのですが、あとにポツンと残された生首は、実は精巧に作られた偽物だったそうです。
偽生首の出来具合は上出来だったものの、おそまつな結末となった詐欺事件でした。
今回ご紹介した以外にも、印鑑偽造詐欺や息子の名前を騙って多額のお金を親から騙し取る現代のオレオレ詐欺などまだたくさん。
歴史は繰り返すとはよく言われますがまさに「犯罪は繰り返す」。使用するツールは発達しても、「誰かを騙して金をまきあげよう」という浅ましい輩は、今も昔も絶えることなく存在しているので十分気を付けたいものです。
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