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実は平安時代は現代並みの暑さだった!?平安時代にも起こっていた海面上昇「平安海進」とは?

実は平安時代は現代並みの暑さだった!?平安時代にも起こっていた海面上昇「平安海進」とは?:2ページ目

やっぱり暑かった平安時代

海進があったということは、平安時代も暑かったのではと思いますよね。

その通りで、この頃の地球は気象学でいう「中世温暖期」となっており、平安時代も30度を超える真夏日があったそうです。現在の様に気温計はないものの、木の年輪や文献での花見の様子などから推測されるとのこと。

ちなみに平安時代でも、夏の風物詩「かき氷」は食べられていたんです。

清少納言も食べていた!?夏の風物詩「かき氷」は平安時代は貴族たちの特権だった

暑い夏においしいかき氷夏といえばかき氷。冷たい氷にシロップをかけて食べる定番デザートですよね。最近、有名店では数時間待ちとなるほどかき氷ブームになっています。有名店のかき氷は待つのも大変で…

その暑さは和歌にも反映されています。

歌のテーマの一つ「更衣(ころもがえ)」は、夏の初めに薄着に衣更えをすることを詠みます。貴族が着た夏用の衣服は肌の色が透けるほど薄かったものの、随筆『枕草子』ではその衣服一枚さえ暑苦しいと書かれています。

出会いや別れ、恋などの和歌が豊富な春や秋に比べて、夏という季節はやはり好まれなかったようです。「小倉百人一首」では、100首中たった4首しか夏の和歌がありません。

ちなみに「万葉集」には
なでしこの 花ちりがたに なりにけり わが待つ秋ぞ ちかくなるらし(撫子の花が散りかかっている。私が待っている秋が近くなっているらしい)」と、秋を待望する情緒のへったくれもない和歌があります。

いやー、嫌われてますね、夏…!

こうやって歴史をとらえると「気候変動」というのは私たち人間の小さな尺度では推し量れないものかもしれませんね。

参考:「地球の進化」(岩波地球惑星科学13)など

 

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