眉がかゆくなったら、好きな人に会える!?万葉集の代表歌人が詠んだユニークでロマンチックな歌
現存する日本最古の和歌集である『万葉集』には、実にさまざまな歌が収められています。驚くほど現代の私たちに似た感覚を持つ歌もあれば、そうでない歌もあります。
今回ご紹介する歌は、少しユニークでロマンチックとも受け取れるある歌です。
歌を詠んだ大伴坂上郎女とは?
歌そのものをご紹介する前に、まずはその作者をご紹介しましょう。歌の作者である大伴坂上郎女(おおとものさかのうえのいらつめ)は、『万葉集』の代表的な女性歌人です。
大伴旅人の異母妹であり、大伴家持の叔母で姑でもあります。彼女の歌は『万葉集』に84首(長歌・短歌合わせて)も収められています。
彼女の歌の特徴としては、技巧的でありながら、叙情性もあると評価されています。また、男性との相聞歌も数多くありますが、こちらは実体験というよりは彼らへの親しみを表現したものだと言われています。
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