「鎌倉殿の13人」心を開きかけた頼家だが…第29回放送「ままならぬ玉」振り返り:2ページ目
三浦義澄・安達盛長それぞれの最期
「次郎!」
景時が討たれて3日後、宿老の一人である三浦義澄(演:佐藤B作)が亡くなりました。
「死んだ後のことは、正直どうでもいい」
力なく言い放つ義澄でしたが、やはり一人で逝くのは寂しいのか、幼なじみの北条時政(演:坂東彌十郎)が駆けつけると目を見開きます。
「一緒に逝こう!一緒に逝こう!」
「馬鹿言え!」
必死にすがられ、とっさに突き飛ばしてしまった時政。倒れた義澄はそのまま事切れてしまいました。
まぁ、仕方ないですよね。だって時政には可愛い奥さんがいるのですから。
とは言え、良心の呵責は重くのしかかりそうです。
また、その3ヶ月後には安達盛長(演:野添義弘)も往生を遂げようとしていました。
「私が死んだら、頼朝様のそばに、ほんのちょっとでいい。小指の先で構わん。埋めてやってはもらえんか」
流人時代からずっと頼朝に仕え続け、誰よりもそば近くに寄り添っていた藤九郎の健気な姿は、まさに鎌倉殿の良心でした。
義時「何とかいたしましょう」
藤九郎の忠義に心打たれた義時の答えは、本当に何とかしてあげたいという誠意に満ちたもの。
殺伐とした日々の中で、本当に心安らかなひとときでした。
もしかしたら、頼朝公の墓の周りのどこかに、藤九郎の小指の先が埋まっているのかも知れませんね。