神社の原型は古代ユダヤ人から?神社の「鳥居」実は語源も起源も定かになっていない謎:2ページ目
神社の原型は古代ユダヤ人がもたらした?
日ユ同祖論というのをご存じでしょうか。古代日本と古代ユダヤとの間に共通点となる言葉や儀式があることから、ユダヤ人が渡来していて日本の文化や歴史に大きな影響を与えたのでは、という考えです(日本の一部にユダヤの血を引く末裔がいるという考えもあります)。
この論は別の機会に紹介するとして、今回は鳥居に着目しましょう。ユダヤには「過ぎ越し祭」という重要な日があります。
旧約聖書で、エジプト人の奴隷であったヘブライ人(ユダヤ人の先祖)がモーセに率いられてエジプトを脱出するときのこと。神はヘブライ人を助けるため、エジプトに災厄をもたらしました。エジプト中の長子を殺す際に、目印としてヘブライ人に小羊の血を入口に塗るように示唆します。よって、赤い印をつけたヘブライ人の家だけはその災厄を過ぎ越したという故事に由来します。
日本の特に古い神社の鳥居も赤く塗られていることが多く、ここから先は守られた聖域だという「結界」という意味合いを持っているところに共通点があります。
紀元前3300年ごろ、ユダヤ人は初めて移動可能な神殿(幕屋)を作り上げましたが、そこにはいくつかの共通点があります。
・神殿の幕の内側に赤い色が使われている
・聖所・至聖所・拝殿に分かれている
・明かりをともす常夜灯がある
・手を洗う水盤がある
・賽銭を入れる箱がある
・神殿入り口には二つの柱を立てる
などなど。内部の構造も日本の出雲大社や伊勢神宮に似ているとのこと。
いかがでしたか? 神殿や建築物は左右対称になることが多いですし、門のような構造物を造れば全世界で自然と似通ってしまっただけなのかもしれませんが、日本がその位置から、大陸を経由した文化や文明の終着地点となってもおかしくはないですね。
参考:神社本庁、ユダヤと日本 謎の古代史(マービン・トケイヤー、産業能率大学出版部)