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「鎌倉殿の13人」八重ロス続出でも落ち込んでる暇なし!続々と歪んでいく勝者たち…第21回「仏の眼差し」振り返り

「鎌倉殿の13人」八重ロス続出でも落ち込んでる暇なし!続々と歪んでいく勝者たち…第21回「仏の眼差し」振り返り:4ページ目

追い詰められる後白河法皇

さて、奥州藤原氏が滅んだ今、天下に頼朝の敵はいなくなりました。が、大天狗こと後白河法皇との関係を定めなければなりません。

奥州征伐の恩賞を拒否した頼朝。今回の出兵はあくまで自分の判断であり、朝廷の指図は受けないという意思表示に緊張が走ります。

「一度お会いしたい」

まさか、前に発した頼朝追討の宣旨を怒っているのではないか……と戦々恐々の法皇たち。

「こんな時に、平家がおれば……義仲、九郎、なぜ滅んだ!」

「すべて法皇さまがお望みになられたこと」

やり切れない法皇は、控えている平知康(演:矢柴俊博)に八つ当たり。丹後局(演:鈴木京香)も加勢します。

「なぜわしを止めてくれなんだ」

「出て行け!」

止めたって聞きゃあしないくせに……まったくいい迷惑ですが、『吾妻鏡』を見ると、この時点で知康は鎌倉で頼朝の側近となっていました。

(義経と親しかったため、その都落ちと共に追放。鎌倉へ弁解に行ったらそのまま引き留められます)

何とか鎌倉方の有力御家人を篭絡できないものか……そこで京都守護を務めている北条時政(演:坂東彌十郎)を双六に誘っても、接待や忖度が出来ない古だぬき。いや、あれは素だったのかも知れません。

「いくら法皇様だって、ダメなモンはダメ」

ずっといて欲しいと甘えてみても「美人の妻が待っているから勘弁して下さい」とダメ親父のようでいて、誘いに乗らない老獪さを魅せました。

焦っているのは私だけ?北条家の行く末を憂う“りく”

……しかし、そんな時政も家に帰ると美人妻りく(演:宮沢りえ)には敵いません。

待望の嫡男・北条政範(まさのり。幼名は不明)が生まれた喜びもそこそこに「皆さん緊張感が足りません!」と叱咤激励。

北条ファミリーもすっかり増えました。北条時連(演:瀬戸康史)が初登場したほか、義時の妹ちえ(演:福田愛依)は畠山重忠(演:中川大志)、もう一人の妹あき(演:尾崎真花)は稲毛重成(演:村上誠基)に嫁いでいます。

初めて参加した家族会議でいきなり叱り飛ばされる……婿たちはさぞ面食らったことでしょう。

ライバルの比企能員(演:佐藤二朗)は頼朝の嫡男・万寿(演:鳥越壮真)の乳母を務めるほか、一族の娘たちを源氏に送り込んで着々と基盤を固めているのに……。

「言っちゃいましょうか。言っちゃいましょう」

あくまでも北条家のためを第一に考え、家族たちの尻を叩く“りく”。それが他家勢力からは「悪女」に見えてしまう。

これまで牧の方(りく)と言えば、ただ己が欲望のために時政を操り続けた女狐として描かれることが多く、本作での描き方には新鮮味が感じられますね。

5ページ目 オカルトにはまる大姫。葵と名乗った理由は?

 

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