まさにリアル戦国無双!朝倉義景に仕えた戦国武将・真柄直隆の豪傑ぶり:4ページ目
エピローグ
かくして姉川の合戦は朝倉・浅井連合軍の敗北に終わり、弟の真柄直澄も嫡男の真柄隆基も討死して果てました。
やがて主君・朝倉家は滅亡しますが、真柄一族はその命脈をつないでおり、織田家中の丹羽長秀(にわ ながひで)より知行を安堵されています。
安堵状のあて名は真柄加介(かすけ)。直隆たちとどのようなつながりなのかは不明ながら、姉川合戦における忠義と武勇が高く評価されたことは間違いないでしょう。
ちなみに、真柄直隆の首を討った時に使われた太刀(美濃の刀匠・青木孫六兼元作)は「真柄斬り(真柄切兼元)」と呼ばれ、後世日本の重要美術品に指定。
熱田神宮(愛知県名古屋市「剣の宝庫 草薙館」)に奉納された太郎太刀・次郎太刀ともども往時の心意気を伝えています。
※参考文献:
- 藤居正規『朝倉始末記』勉誠社、1994年7月
- 松原信之『朝倉氏と戦国村一乗谷』吉川弘文館、2017年1月
- 東京大学『大日本史料 第十編之四』