「運は自分で引き寄せる!」試してみたい?決戦を前に勝負を賭けた戦国武将・織田信長の験(ゲン)担ぎ:2ページ目
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果たして戦さは大勝利。喜色満面で家臣の一人が信長を祝います。
「いやぁ、見事な強運ぶり。さすが天に愛された方は違いますなぁ……」
それを聞いた信長は、懐中より一枚の銭を取り出して見せました。
「これをやろう」
渡されたその銭をよく見ると、どっちの面にも表が刻まれています。
「これは先刻の……」
「そうじゃ。占いなんぞ単なる気休め。それでも気分一つで幾倍もの働きをするのであれば、神でも仏でも利用せぬ手はあるまいて」
要するにイカサマですが、嘘も方便というもの。以来、信長は天下人への道を歩みだすのでした。
終わりに
運は自分で引き寄せるもの。このエピソードの真偽はともかく、信長だったらやりそうな気がしますね。
必要ならば、たとえ神意であろうと変えてみせる……どんな状況にあっても知恵を働かせ、最善を尽くすことで道が開けることを教えてくれているようです。
※参考文献:
野末陳平 監修『マンガ 禅の思想』講談社+α文庫、1999年4月
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