神社の拝礼「二拝二拍手一拝」の歴史は意外にも浅く昭和以降から。ではそれ以前の作法は?:2ページ目
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二拝二拍手一拝の歴史は意外にも新しい
この両段再拝のやり方を元に、明治時代に二拝二拍手一拝のやり方が考えられましたが、昭和の時代くらいまでは民間にそれほど普及しておらず、むしろ両掌を顔や胸の前で合わせて拝むお寺でのお参りのようなスタイルがメジャーだったとか。
二礼二拍手一拝という参拝の仕方は、戦後になって神道や神社が再整備されていく中で、やがて正式な作法として広まりました。
そして、なかには出雲大社のような、二礼二拍手一拝ではない、特殊な参拝方法がある神社もあります。出雲大社では、「二拝四拍手一拝」が正式な参拝の方法となっています。
できれば、参拝する前に、その神社の公式サイトやパンフレットで正しい参拝方法を確認しておいた方が確実といえるでしょう。
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参考文献
- 田中 治郎 『お寺と神社の作法ブック―冠婚葬祭とお参りのマナー』(2008 学習研究社)
- 島田 裕巳 『神社で拍手を打つな! -日本の「しきたり」のウソ・ホント』 (2019 中公新書ラクレ)
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