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漢字文化が日本を滅ぼす?明治時代に「まいにちひらがなしんぶんし」を発行した前島密の危機感

漢字文化が日本を滅ぼす?明治時代に「まいにちひらがなしんぶんし」を発行した前島密の危機感:3ページ目

おわりに

昔から日本人は舶来ものを有難がる一方で、せっかく自分たちの培ってきた伝統文化を軽んじがちな島国根性があります。

しかしそれまで不動の存在と信じてきた清国がアヘン戦争でイギリスに敗れ、またアメリカの黒船が砲艦外交をしかけてきたショックが日本人の危機感を高め、こうした試行錯誤を生み出した事情は察するに余りあるもの。

後世の私たちからすれば「そんなこと、試さなくても分かりそうなものだ」と思ってしまうかも知れませんが、その知恵は先人たちの失敗なくして得られるものではなかったはずです。

「まいにちひらがなしんぶんし」を(あるいはすべて平仮名表記にしてみた文章を)読んでみると、先人たちの苦労、そして様々な文字を織り込めてこそ発揮される日本語の豊かさを実感できることでしょう。

※参考文献:
文化庁 編『国語施策百年史』ぎょうせい、2006年1月
佐竹秀雄ら『日本語を知る・磨く ことばの表記の教科書』ベレ出版、2005年4月

 

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