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エピソード多すぎ!源頼朝公の愛刀・髭切(ひげきり)が斬った数々のモノたち

エピソード多すぎ!源頼朝公の愛刀・髭切(ひげきり)が斬った数々のモノたち

美女に化けた鬼・茨木童子の腕を斬る

かくして髭切は満仲からその嫡男・源頼光(よりみつ)に受け継がれ、ある時、家臣の渡辺綱(わたなべの つな)にこれを貸し与えます。

「ちょっとお使いに行って来て欲しいのだが、最近、夜道に鬼が出没すると言うから、用心にこの髭切を持っていくがよい」

「ははあ」

さて、綱が夜道を歩いていると、美女がさめざめ泣いており、何事かと声をかけたところ、それこそが鬼の茨木童子(いばらきどうじ)で、綱の髪をわしづかみにさらって行こうとしたため、綱はすかさずその腕を斬り落としました。

「いやはや、危ないところであった……」

鬼の腕を斬って命拾いしたことから、髭切は鬼切(おにきり。又は鬼丸)と改名。後に頼光と綱たち「頼光四天王」は鬼たちの総大将・酒呑童子(しゅてんどうじ)を退治することになりますが、そこでも大いに鬼を斬ったようです。

獅子のように吠えた?

その後、鬼切は頼光⇒源頼基(よりもと。頼光の子)⇒源頼義(よりよし。頼基の従弟)⇒源義家(よしいえ。頼義の子)⇒源義親(よしちか。義家の子)⇒源為義(ためよし。義親の子)と代々受け継がれていきました。

ある夜のこと、この鬼切が獅子のような声で吠えたため、為義は鬼切を獅子ノ子(ししのこ)と改名したと言いますが、これが一体どういう理屈によるものかは不明です。

また、どういう理由で(例えば、為義に何かを警告するため等)刀が吠えたとか、刀が吠えたから何がどうなったという説明もありません。

もしかしたら、例えば賊が侵入したところを斬りつけた刃の風切り音が獅子吼のようであった、とかそういう話だったのが、伝えられる内に詳細が抜け落ちた可能性もあります。

3ページ目 友の小烏丸を斬り捨てた?

 

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