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領地を没収され、横暴な新領主に抵抗した戦国武将・君ヶ袋兼継の挙兵

領地を没収され、横暴な新領主に抵抗した戦国武将・君ヶ袋兼継の挙兵:3ページ目

エピローグ

かくして決起した一揆勢は善戦し、一時は仇敵・木村吉清をあと一歩のところまで追い詰めながら、最終的には秀吉や政宗の軍勢によって鎮圧されてしまいます。

「無念……っ!」

君ヶ袋城に立て籠もった兼継は政宗の軍勢に包囲されて討死。弟の胤継の最期は不明ですが、胤継には子があったため、政宗に引き取られて伊達家に仕え、その家名を保ちました。

もしかしたら、今までずっと伊達家に従ってくれたのに、自分の野心のとばっちりを食わせてしまった詫びる意味があったのかも知れません。

現在、日本全国に「君ヶ袋」さんは約80~90名ほどいるそうですが、彼らの祖先がこうした過酷な境遇を乗り越えて今日あることを思うと、胸が熱くなってきますね。

※参考文献:
丹羽基二『知って楽しい「苗字」のウンチク』PHP文庫、2000年11月
阿部猛ら編『戦国人名事典』新人物往来社、1987年2月
小和田哲男ら編『戦国大名家臣団事典 東国編』新人物往来社、1981年8月
藤木久志ら『中世奥羽の世界』東京大学出版会、1978年4月
小林清治『奥羽仕置と豊臣政権』吉川弘文館、2003年9月

 

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