今も昔も庶民の夢!江戸時代、人気を博した「富くじ」「富興業」とは?
みなさんは、「富(とみ)くじ」や「富興業(とみこうぎょう)」という言葉を聞いたことがありますか?江戸時代、人気を博した「富くじ」。そしてそれを催し、人々の行楽スポットとなった「富興業」。
今回は、そんな「富くじ」や「富興業」についてご紹介したいと思います。
独特の抽選方法!富くじとは?
まず、富くじとは、抽籤(ちゅうせん)によってくじ購入者が賞金を得ることができるくじの一種です。主催者側は、くじの代金で収入を得ることができました。
あらかじめ番号を付した富札を販売し、「富突き」と呼ばれる抽選方法で当選を決めました。富札と同じ番号を付した木札をいれ、木札を突いて当選番号を決めたことから、「富突き」と呼ばれました。富くじは、特に江戸時代後期に人気を博したといいます。
富興業とは?
富興業とは、富くじを催すことです。1810~1840年ごろ最盛期を迎え、江戸や上方のあらゆる場所で富興業が行われました。最盛期には、2~3日に一回は江戸のどこかで興行しているほどになりました。
特に、谷中の感応寺、湯島天神、目黒不動の三か所は、毎月一回のペースで興行が行われるなど、当時から「江戸の三富」といわれるほど代表的な富興業でした富興業の文化は幕末頃まで続き、地方へも広がりを見せましたが、改革や明治政府が富くじを禁止したことから、次第に終焉へとむかっていきました。
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