大軍を率いるのは一苦労!明智光秀の作った軍法がまるで戦国時代版「おかしの約束」:2ページ目
明智光秀のお約束「いきなり駆けない、仲間を押さない」
第三条 各部隊は足並みを揃え、前後の部隊と連携して陣を乱さないこと。鉄砲・槍・旗指物などは所定の置き場所を守ること。
第五条 いざ戦闘が始まっても、あくまで大将の下知に従って戦うこと。規律を乱す振る舞いがあれば、身分を問わず処罰する。たとえ手柄を立てても帳消しにはしないから覚悟せよ。
「おせーよ、何チンタラ歩いてンだよ。先に行かせろよ!」
渋滞の時など、そんな感じでイライラしているドライバーが結構いますが、戦場では各部隊が持ち場を守り、連携することが勝利をつかむ基本となります。
中には血気に逸って前の部隊よりも先に出ようとゴリ押しして喧嘩に発展した例もあったようですが、仲間同士で争っているようでは、とても敵に勝つことなど叶いません。
こういう時、フィクションだと主人公が抜け駆けして、一時はピンチに陥るも逆転大勝利を収めて罪も許され……なんてパターンもありますが、ほとんどの場合よくて討死、悪ければ味方も巻き込んでの大損害を出すのがオチ。
にもかかわらず若気の至りで夢ばかり見て突っ走る者が多いから、大将らは「つまらんスタンドプレーに走らず、持ち場を守って力を合わせろ」と口を酸っぱくするのです。
また、現代でも5S(整理・整頓・清潔・清掃・躾)などと言われるように、よい仕事にはよい道具とその扱いが不可欠で、槍や鉄砲などの置き場所もきちんと守るように指導しているのは、光秀らしい細やかさなのでしょうか。
3ページ目 明智光秀のお約束「兵士への食糧配給や、家臣たちへのノルマなど」