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日本には「とりあえず仏教徒」「無宗教」が多く、キリスト教などの「一神教」が広まらない理由

日本には「とりあえず仏教徒」「無宗教」が多く、キリスト教などの「一神教」が広まらない理由:2ページ目

仏教や神道は「偶像崇拝の邪教」!?歴史の中にも原因が?

日本人の中で「とりあえず仏教」ではなくキリスト教など特定の宗教を熱心に信仰している人の割合は、決して高くはありません。

世界では最も多い信者数を誇るキリスト教(カトリック・プロテスタント・オーソドックスなどすべて含む)でさえ、日本人の信者は全人口の1%前後に留まっています。

その原因として、「一神教」特有の考え方の影響が考えられます。

筆者が大学(禅宗の僧侶なら知らない人はいない仏教校)時代、クリスチャンの友人たちからよく聞かされたのは「仏教は、偶像崇拝を行う邪教だ!」という主張でした。

それならなぜ彼らは仏教校に敢えて入学したのか!?という根本的な疑問は残りますが、キリスト教に関しては「日本人とキリスト教:なぜ「信仰」に無関心なのか?」によれば

・キリスト教こそが唯一正しい宗教であり、他のものはすべて間違ったもの、邪悪なものである
・仏教は、悪魔によって考案された偶像崇拝

という教義上の理由により、日本へ入ってきて間もない16世紀にも宣教師が日本人クリスチャンに「仏教の寺に放火せよ」とそそのかしたり、仏像を破壊したりといったトラブルがあったとのこと。

当時日本に既に存在した仏教や神道などは多神教ということもあり、宗教を超えた日本の伝統文化さえ「邪教」「悪魔」として消し去ろうとする一神教の不寛容さは、到底受け入れがたかったのでしょう。

3ページ目 自国の文化を全否定されると反発したくなるのは、宗教に限らない

 

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