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江戸時代、妓楼の「行燈部屋」では病気の遊女を療養させたり支払いの滞った客を閉じ込めていた
ただの備品置き場ではなかった「行燈部屋」
吉原をはじめとする遊郭には、最も華やかな張り見世や遊女たちの生活する部屋の他にも、様々な部屋がありました。
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その中でもちょっと面白いのが「行燈(あんどん)部屋」でした。
夜、遊女と客が過ごす部屋の照明は行燈の明かりだけで、それを昼の間しまっておくための部屋があったのです。
けれどもこの部屋、ただ備品をしまうだけの場所ではありませんでした。
その他にも様々なことに使われ、時には妓楼の壮絶なドラマの舞台となることもあったのです。
病気になった遊女を療養させる
この時代の妓楼の遊女に対する待遇は、現代なら「パワハラ」と呼んでもいいほど、ひどいものでした。遊女には性病など「遊女だからこそかかかりやすい病気」がいくつも存在しました。
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しかし病気になったからといって、彼女たちが仕事を休むことは原則できませんでした。
病気だからと休んでいると、妓楼の主から「仮病を使って怠けるな!」と罵られ、見せしめとして折檻されることさえありました。
また遊女自身が多額の身代金のかたに売られてきているという事情もあり、彼女達は病気を患っていても働き続けるしかなかったのです。
そして病気が悪化して使い物にならなくなった遊女は、行燈部屋に寝かされ「養生」させられました。
「養生」といっても、手厚い看護が受けられたわけではありません。ろくに食事も与えられず、空腹に耐えかねて客の食べ残しを食べようとした遊女が厳しい「お仕置き」を受けて死亡する事件も起こりました。
ここまで過激な事態にはならなくても、行燈部屋でそのまま亡くなる遊女は、決して少なくなかったようです。
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