強くても横綱になれない?大関から横綱になれる「横綱昇進の基準」は厳しい!:2ページ目
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横綱昇進の基準が厳しくなったきっかけとは?
横綱昇進の条件は、昔からずっとこのように厳しかったわけではありません。第30代横綱・西ノ海、第38代横綱・照國のように、優勝なしのまま昇進した横綱も複数存在しました。
それが一気に厳しくなったのは、優勝なしのまま将来性を期待されて横綱となった双羽黒の(破門同然の)廃業事件からでした。
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「無冠の横綱」双羽黒が死去元横綱・双羽黒の北尾光司(きたおこうじ)さんが、2019年2月10日に亡くなっていたことがわかりました。まだ55歳という若さでした。素質と将来性を期待されて優勝経…
この事件で「双羽黒の横綱昇進は甘すぎた」とされ、横綱昇進は「2場所連続優勝か、それに準ずる成績」という厳格な内規が適用されるようになったのです。
実際には「それに準ずる成績」で横綱に昇進する例はなく、先述の貴乃花以外にも旭富士、白鵬のように「2場所連続優勝ではないから」という理由で横綱昇進を見送られた経験のある横綱が何人もいた上、小錦や魁皇など「双羽黒以前に昇進を果たした横綱」と同等の成績を残しながら、とうとう横綱にはなれなかった大関も現れました。
双羽黒が相撲界に残した影響は、大横綱並みに大きかったようです。
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