親方の再雇用制度もアリ?相撲の力士や親方って退職後はどうしてるの?
親方として日本相撲協会に残るのは狭き門
大相撲の力士の多くは、おおむね30代〜40歳前後で現役を引退します。
引退後の力士たちは、大きく分けて
・親方(年寄)として後進の指導に当たる
・相撲以外の職業に就く
という2つの進路の選択を迫られることになります。
長年相撲一筋に生きてきた力士たちは、そのほとんどが「できれば相撲協会に残りたい!」と望んでいることでしょう。
親方になれる力士は実はたったの105名
しかし相撲の親方になるのは、実はかなりの「狭き門」です。
親方として日本相撲協会に残るために必要な「年寄名跡(年寄株)」は、抜きん出た実績を残した横綱に贈られる「一代年寄」を除くと1927(昭和2)年以降は定員105と定められており、襲名するためには「日本国籍を持っていること」に加え
・最高位が小結以上
・幕内在位通算20場所以上
・関取(十両以上)在位が通算30場所以上
などのいくつかの条件が定められています。
もし「師匠」として相撲部屋を新設したり、既存の部屋を継いだりする場合には、更に厳しい条件が加わります。
そのため多くの力士は引退後、飲食・整体・介護をはじめとする業界に就職し「第2の人生」をスタートさせることになります。
引退後、部屋付き親方として後進の指導に当たった後に定年を待たず相撲協会を退職し、整体院を開業した元小結・三杉里の岡本公似氏のように、実業家として活躍する元力士も少なくありません。
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