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生涯独身で不犯だった勇将・上杉謙信が唯一、心底惚れた女性・伊勢姫

生涯独身で不犯だった勇将・上杉謙信が唯一、心底惚れた女性・伊勢姫:2ページ目

ところが、謙信は生涯独身で不犯を通したといわれています。そんな事情から謙信は女性が嫌いで男色家だったという説さえ唱えられました。さらに、謙信は実は女性で、男装して家臣の目をごまかそうとしたが、同性の目はごまかせないと思い、女性を近づけなかったという推論までされました。

さすがに、謙信が女性だったという説は支持しにくいですが、生涯独身で不犯を通したという説は信憑性があります。つまり、最初から女性に関心がなかったという風に考えることができます。

ところがいままでの謙信に対するこうした見方は誤解だったようです。実は、謙信にはかつて一度だけ、心底惚れた女性がいました。その女性の名前は伊勢姫。謙信が侵攻した上野国(群馬県)の領主が人質として差し出した千葉采女の娘でした。

若い頃の謙信はこの女性に好意を寄せていたのですが、この恋に待ったをかけたのが上杉家の重臣・柿崎影家でした。「殿、敵国の女を愛してはいけません」という影家の忠告によって、謙信は伊勢姫への恋情を断ち切り、以来、不犯を通したといいます。

謙信の不犯については、戦争で勝つために真言密教の揖斐強い戒律を守ったことによるともされていますが、愛した女性のために不犯を通し続けた謙信、という姿もまた、きっと女性にしてみれば彼の魅力的な要素の一つになっているかもしれませんね。

※伊勢姫の肖像画が残されていないので、サムネールはあくまでイメージです。

 

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