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政治とスポーツは無関係か?”民族”の認識のズレ「いだてん」第35話 振り返り:2ページ目
のちにプロパガンダ映画と評される「オリンピア」
ヒトラーはもともと「ユダヤ人の祭典だ」としてオリンピック開催に難色を示していましたが、プロパガンダに利用できるとわかると、積極的にかかわるようになります。
ヒトラーが高く評価したのが、オリンピックの記録映画である「オリンピア」です。スポーツ選手の身体美を強調し、アーリア人の優位性を世の中にアピールした作品。邦題の「民族の祭典」の「民族」とは、ここでは「アーリア人」のみを言うことがはっきりとわかります。
ベルリン大会時にはすでにナチスによるユダヤ人迫害政策は進んでいましたが、大会中は人種差別政策が一時中断していたそうです。しかし第35話では、短距離走で金メダルを獲ったアフリカ系アメリカ人選手とはヒトラーが握手をしなかったこと、選手村で怯えるように「ハイルヒトラー」を繰り返すユダヤ人スタッフ……。
彼らはオリンピック中は「ドイツ人」として働いているのですが、彼らの様子から決してドイツ人と同じ「民族」として扱われていないことがわかります。
3ページ目 祖国の国旗・国歌で表彰されなかったマラソン日本代表
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