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NHK大河ドラマ「いだてん 東京オリムピック噺」振り返り スポーツの実感放送はこれが初めてではなかった?「いだてん」第30話振り返り

スポーツの実感放送はこれが初めてではなかった?「いだてん」第30話振り返り

「いだてん」第30話「黄金狂時代」が放送されました。

これまでの「いだてん」振り返り記事はこちら。

男子水泳は大横田勉選手の400m自由形を除き5つの種目で金メダルを獲得しました。この現地での盛り上がりを日本に伝えたのが、ラジオの“実感放送”です。当初は生中継で実況するはずでしたが、放送権料の問題で実況が許可されず……苦肉の策として編み出したのが、実況しているかのようにレースの様子を放送する実感放送だった、と紹介されましたね。

実際には、この放送スタイルはどのように誕生したのでしょうか?

当初は実況できるはずだったのに……

日本はオリンピックの前年1931年からラジオでの実況放送を計画していました。アメリカとの交渉のすえ、無条件で許可する、と放送を許されたとか。日本はそのつもりで準備を進めますが、オリンピック開催直前になって状況が変わります。6月になって、「開催国アメリカの国内放送も許可しないので、日本の実況放送も不可」との知らせが入ったのです。

ドラマではアナウンサーたちが現地入りした後で知らされたとして描かれていましたが、実際にはアナウンサー派遣前に電報で知らされたそう。しかし、日本は交渉すればまだ放送できる可能性はあると望みを捨てず、アナウンサーたちをロサンゼルスへ派遣したのです。

開幕まで交渉を続けましたが、実況放送は許されませんでした。

2ページ目 苦肉の策で始まった実感放送

 

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